SEの地方転職で年収は減るのか?

30代になると、周りに「都会でバリバリ働いていたけど、そろそろ地元に帰るわ」なんていうSEが増えてきます。

いつかは自分も…と思いながらも「地方転職をすると給料も下がるだろうから今のうちに稼いで置かないと」なんて言って、1年、2年と先延ばしにしてしまい、タイミングを逃してしまう人も。

しかし、地方への転職は本当に給料が減るのでしょうか。今の年収を保ったまま、Uターン転職、Iターン転職はできないのでしょうか。

今回は、SE地方転職にまつわる給料事情を紹介していきます。

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やっぱり給料は減る

地方へのUターン・Iターン転職をすることによってSEの年収は減るのか?という疑問。最初に言ってしまうと、給料は(殆どの場合)減るでしょう。

都会と地方の給料の格差はどれくらいなのか見ていきましょう。

各地域の平均年収

年収には地方格差があります。地域別の平均年収を見てみると以下のような結果に。

情報通信業の平均年収

平均年収(約)
北海道・東北 480万円
関東 540万円
北信越 405万円
東海 510万円
関西 498万円
中国・四国 465万円
九州 422万円

平均年収が一番高い関東と、一番低い九州地方とではなんと約118万円の格差があります。月額で割ると9.8万円。非常に大きな差に思えますが、九州地方には東京ほど年収1,000万円、2,000万円という高所得者が少ない、というだけなので「東京で手取り25万のSEが九州では手取り15万円になるのか」というとそういうわけではありません。

そうではないとはいえ、平均年収に格差があるのは確か。給料が下がる可能性は極めて高いです。

特にエンジニア職は減給する傾向に

都会と地方の年収格差。他の業界にもあるのですが、その中でもIT業界は最も格差の大きい業種です。

SEの皆さんはご存知の通り、IT企業は港区や渋谷区など都内でも特に平均年収の高い土地にある事が多いです。成長業界なので、儲かっているわけです。SIerなどは特に、仕事を受けやすいという理由で都心に都心にと企業は集まっています。そうすると仕事も都心部に集まってくるのですね。SIerのピラミッドを想像していただければわかると思います。

一方で地方のIT企業は周りに企業も少ない分、仕事も少ない。そうすると、もちろん給料も低くなる。この「IT企業は都心に集まる」という習性が年収格差を広げているわけです。

年収が下がってでも行きたい…地方転職のメリット3つ

地方転職をすると年収が下がる可能性が高いです。しかし、それでもUターン・Iターンをして地方へと帰っていくSEは毎年たくさんいます。

なぜ、金銭面で妥協してまで地方へ転職していくのでしょうか。

1、残業が少ない

都内の大手SIerから地方企業へ転職したSEによると、「地方はとにかく案件が少ない」とのこと。仕事が少ないということはつまり、デスマーチも起こりにくいということ。

仕事が少なく、残業も少ないので自分や家族の時間を取ることができる、地方での豊かな暮らしが期待できるというわけです。

2、精神的に豊かな生活が出来る

都心で務めることの多いSE。朝の満員電車に揺られて職場へ通うことも多いでしょう。
数年立つと慣れたような気にもなりますが、実は精神的に非常に大きなストレスがかかっているのです。

一方で、地方企業ですと電車でなく車やバイク、自電車で通勤する人が多いです。地方の広い道路を走るのはそれだけで気分がいいですし、リフレッシュにもなります。

3、年収が減っても十分暮らせる

Uターン、Iターンで転職すると、給料が下がるケースが多いですが、そのせいで生活レベルも落とさなければいけないのかというと意外とそうでもありません。

物価が安い

年収が異なっても、東京と地方とで同じくらいの生活レベルを保てる理由は物価。
47都道府県の中でも東京の物価指数は第1位。極めて高いです。

東京 福岡
家賃相場 7万円 4万円

例えば、東京都福岡の家賃を比べてみると約3万円もの差があります。1年間で言うと36万円。1ヶ月の給料以上なのではないでしょうか。
家賃だけでなく、食材や外食の費用も安い傾向に。同じようなものを食べても、地方の方がやすく済みます。

どうしても諦められない!年収をキープする方法2選

物価も安い、地方には都会にはない魅力がある…と言っても、どうしても年収を下げたくないというSEもいるでしょう。
ここからは、今と同じ年収で転職するための方法2つを紹介します。

1、大手の支社に務める

1つめの方法は、東京を始めとして全国に支社を構えるIT企業に務めるということ。
勤務地が違えど、給料体系は一律で決まっているからです。

全国に支社を構える企業に転職する際に気をつけてほしいのが、ちゃんと務める勤務地で面接を受け、入社すること。
地方にも支社があるからいずれ移動できるだろうという考えで一度違う支社に入ってしまうと、希望を出したところで何年も移動が回ってこないということはよくある話です。

2、転職でキャリアアップする

転職により年収をアップさせる方法のテッパンが、キャリアアップをすること。例えば、SEとして働いている人がITエンジニアの職種に就く、ということです。

以前よりハイキャリアの職に就けば、その分平均年収もあがります。地方への転職という条件も入れると、今の年収とトントンか、少し高くなるという場合もありますよ。

ただし、転職によってキャリアアップするにはしっかりと自分の経歴やスキルを棚卸しすることが必要。転職エージェントなどを利用して相談しながら進めましょう。

地方転職におすすめのエージェント

なんとか年収を下げずに転職したい…そんな場合は、自分の市場価値を最大限に活かすことが重要です。

しっかりと企業にアピールするために、転職エージェントを利用して面接対策や職務経歴書の添削などをしてもらうことをおすすめします。

リクルートエージェント

リクルートエージェントは業界大手の転職エージェント。拠点は全国44箇所。地方都市にもオフィスがあるので利用しやすいでしょう。

電話でも利用できますが、面接対策や書類の添削などは直接指導してもらった方が進めやすいですし、安心です。

リクルートエージェントは業界最大手の転職エージェント。業界で最も多くの求人数を誇り、運営歴も抜群に長いです。積み上げた運営歴、そこにあるノウハウを活かしながら、転職を成功させてください。

まとめ

都会と地方では、平均年収に大きな差があることが分かりました。その分やはり、Uターン転職・Iターン転職では年収も下がる確率が高いです。

もちろん、地方転職では心や時間の余裕など都会の企業では得られないものがあることも事実。(もちろん、企業にもよりますが。)

しかし、できるだけ高年収で転職したい人は転職エージェントを利用するといいでしょう。自分の市場価値を正しく図り、その中で最大限のパフォーマンスを発揮することが転職成功の秘訣なのです。

未だに転職に悩んでいる人も、一度エージェントに相談してみましょう。過去のUターン転職・Iターン転職のケースを紹介シてもらえるはずです。