昨今は、IT業界が発展しており人手が足りないなどの理由で、未経験者でも積極的に採用されています。それも、未経験なだけでなく、文系出身者も多くなっています。
こうした文系出身のSEのことを「文系SE」なんて呼ぶことも。そうしたSEどころか、学生時代にも理工学と縁のなかった人たちは、理系学生、SE経験者との差が出てくるのでしょうか。
給与、出世、転職などの人生の転機で差が生まれるのか。今回はそれを調べてみることにしましょう。
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目次
文系SEは採用時で不利か?
さて、そもそもスタート地点、SEの作用現場から文系SEは不利となるのでしょうか?
文系というだけで採用に不利なら、採用後もかなり苦しい仕事となってしまいそうであすが…。
能力があれば文系出身でも採用される
ハッキリ言って「文系」というだけで採用時不利になることはありません。しっかりと面接時受け答えでき、その後の研修、プログラムの勉強に意欲があることを示すことができれば問題なく採用されるはずです。
現在多くのSIerが、文系というだけで脚切りできる状態ではないので、文系SEだろうと等しくチャンスは巡ってくるはずです。
まっさらのスタートなので割り切って勉強できる
入社後も、中途半端に自己流で培った知識や経験があるより、まっさらな頭の方が割り切って学ぶことができるはずです。
学んでいるうちに適正が合えば、すぐに理系SEと変わらないスキルを身につけることができるでしょう。
文系SEと理系SE…年収に差が出るか
さて、働いている上で重要なのが「給料」です。
文系SEと理系SEで年収に差が出るのか。給与面の違いも見ていきましょう。
能力、適正で仕事幅に差
入社後3年は理系SEの方が年収が高くなる結果が出ています。
比較的即戦力として使いやすいため、研修より業務を優先されることもあり、もらえる給与も多くなりがち。スタートダッシュで有利なのは理系SE。これは間違い無さそうです。
文系SEは仕事できなくて当たり前
文系SEはシステム開発の分野で理系SEに劣ってしまうかもしれません。ですがこればかりは仕方ありません。あまりジタバタせず、焦らず研修や自主勉強でスキルを身につけること。時間がかかっても一人前になるために努力すること。これが大切なのです。
理系SEが持ち合わせていない視点で仕事すること。会社にとって本流でないプロジェクトに回されても焦らないこと。これが大切です。
文系SEの転職事情
ある程度キャリアを積んだSEが考えるのが、「転職」。転職を行う上で、文系SEにとって不利になるポイントはあるのでしょうか。
初期採用時は理系SEとあまり差が無かったようですが、転職時には果たして。
文系に対する先入観を持たれると不利
まだまだ多くの採用担当者の間で「文系は論理的思考ができない」という先入観が持たれています。
また、そもそも文系からは応募できない求人があるなど、選択肢も少なくなってしまうこともしばしばです。しかし反対に、文系出身者は理系ができない仕事(営業など)も期待されることがあり、むしろ転職に有利になることも。
ということで、文系SEの転職時には「先入観のある採用担当者に当たると不利だが、基本的に問題ない」ということが結論として言えそうです。
開発以外も可能だということをアピールすれば有利
転職時、何も自分はシステム開発だけにこだわっていないということをアピールすれば、転職時に文系SEがマイナスにはならないでしょう。
営業のほか、ITコンサルタントとしてのキャリアも考えているなど、文系だからこその強みを転職で活かすこともできるはずです。
「コミュニケーションスキル」など自分の持っている武器で働こう
入社前、入社後も同じです。
文系SEとして仕事する上で大切なのは、「自分の強みを活かしながら仕事すること」です。はなからわかりきっていることですが、IT知識、経験、その他能力では理系には勝てません。
どこで誰と戦うときも言えることですが、「ライバルと同じ土俵に上がらないこと」が大切なのです。できるあの理系SEになくて、自分にあるもの。それをメインの武器として社内で活躍しましょう。
SEにこだわる必要もない
文系SEとはいえ、システムエンジニア業にこだわる必要もありません。
自分に素養があると思えば、営業でもいけるというアピールを、特に中小企業では役立つアピールです。
まとめ
一昔前ではあまり考えられなかった、未経験の「文系SE」です。
文系SEは採用時にこそ有利不利の差がつきにくいですが、働き始め3年位にはどうしても差が出てきてしまいます。しかしその後は、持ち前のコミュニケーションスキルや多角的な視点で、理系SEには負けない働き方ができるようになるはず。
文系SEだからといって、何もコンプレックスを感じる必要はありません。ただできることを、目の前の仕事を着実にこなしていくだけです。