最近年々増えている「フリーランスエンジニア」。
どの会社にも属さず、自分の力で仕事をとってきて、一人でその仕事を完結する。そしてその報酬をもらう。
フリーランスエンジニアは、一人で仕事を完璧にこなす必要こそあるものの、「報酬が中抜きされない」など、フリーランスならではのメリットが多いです。ネットでの情報共有が容易になった現代は、フリーランスエンジニアが働きやすい時代と言えるでしょう。
さて、フリーランスエンジニアは魅力的な仕事ですが、フリーランスエンジニアになるまで、そして実際にフリーランスになった後もやることは盛りだくさんです。
これからフリーランスでやっていくぞ、という皆さんのために、フリーランスになる際のガイドブックをご用意したいと思います。
目次
会社員とフリーランスエンジニアの違い
同僚や上司も存在しない、自分だけの力で働くフリーランスエンジニア。
フリーランスエンジニアとして働くということは、会社員とは違い、どんなメリットがあるのか。その働き方の違いから調べていきましょう。
収入の違い
フリーランスエンジニアとして働く上でのメリットで、一番真っ先に出てくるのがこの「収入」の部分です。会社員と違い、報酬から中抜きされることがないため、会社員んとは収入の額が違います。
「固定給」ではなく、案件次第でいくらでも収入を上げられるというメリットが「フリーランス」の大きな魅力です。会社はシステムによって昇給額、昇給のタイミングが定められていますが、フリーランスならスキル次第で収入も青天井です。
休暇の自由度
会社員の悩みは「休みが取れない」というもの。
しかし、フリーランスエンジニアならば、極端な話いつでも休めます。もちろん休んでいていると、収入が途切れてしまうというデメリットは大きいです。
請け負う案件と案件の間に期間を空ければ、長い休暇を取ることだって可能なのです。
「安定性」に欠けるフリーランス
しかしフリーランスエンジニアにはデメリットがあります。
デメリットといえばやはり「安定性に欠ける」という点でしょう。収入が不安定で、仕事が途切れてしまいかねないデメリットもあるので、会社員のように安定感のある生活はできないでしょう。
会社員の間にやっておくこと
それでは、フリーランスとして働き出す前、「会社員のうちにやっておくこと」を調べていきましょう。
クレジットカードを作っておく
フリーランスになると、「収入が不安定」という判断をくだされるので、クレジットカードの審査に落ちやすくなります。
それならば、会社員の間に作っておけばいいのです。クレジットカードの種類によって、審査にかかる期間の長さは違います。なるべく早めに目当てのクレジットカードを作っておきましょう。
ローンを組む
クレジットカードと同じく、フリーランスは「ローンの審査」も不利です。
マイカーローン、住宅ローンなどのローン申し込みも、退社前のタイミングで申し込んでおくことをおすすめします。
退社に向けて動き出しておく
フリーランスとして働き出した後のことを考えて、現在の会社をなるべく穏便に、円満な退社を目指すべきです。
退社時にトラブルを起こすと、フリーランスとして働き出した後、案件をもらいにくくなる…なんてことも十分あり得るのです。
退社してからやること
続いて、退社して、いざこれからフリーランスとして働きだそうというタイミングでやるべきことを紹介します。
年金の切り替え
退社後は、14日以内に、役所で厚生年金から国民年金への切り替えを行いましょう。
厚生年金から国民年金の切り替えは、国が自動で行ってくれるものでもありますが、役所の切り替え業務が送れると、後々送られてきた納付書でまとまった金額支払うことになります。
年金と保険の切り替えは同じ役所にて、一括で済ませてしまうことをおすすめします。
保険の切り替え
年金と同じく、手持ちの保険も「国民健康保険」への切り替えが必要となります。
保険の切り替えも、年金と同じく退社から14日以内という制限が儲けられています。年金とワンセットで切り替えを。
開業手続きであなたもフリーランス
あなたの肩書を「個人事業主」にするためには、「開業手続き」という手続きを踏む必要があります。この手続きを行わないと、会社に属していないあなたは「無職」ということになってしまいます。
案件を受ける際クライアントからの信用を得るためにも、退職後なるべく早いタイミングで開業手続きを済ませておきましょう。
開業届提出
国税庁の公式サイトでダウンロードできる「開業届」を出せば、開業手続きは完了です。
事業開始から一ヶ月以内に出さなくてはならないという制限があるので、自分のタイミングとはいえしっかりと期限を決めて届けを出しましょう。これからはスケジュールの管理も自分でやることになるので、ここからしっかりと管理する癖をつけておきましょう。
青色申告承認申込書
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類がありますが、青色申告の方が節税対策できるなどのメリットがあります。
青色申告は帳簿の付け方が複雑で嫌だという方もいますが、青色申告にチャレンジしたいという方は、「青色申告承認申請書」を前もって出す必要があります。
名刺も作っておく
名刺を使っていないフリーランスのエンジニアはたくさんいます。
しかし、名刺は作っておくべきだと私は考えています。名刺はその人の看板です。思わぬタイミングで行った名刺のやり取りが、その後の仕事に繋がることも多いのです。
ねるばく見栄えの良い名刺を早めに作っておきましょう。
お金周りをしっかり管理
これからは経理に任せることができない「お金の管理」。今後はすべて自分でこなさなくてはなりません。
「めんどくさい」と後回しにする人も多いですが、なるべく早めにお金の管理ができる土台作りを行っておきましょう。
事業用口座開設
銀行の「個人用口座」を利用して事業を行うこともできます。しかし、この場合収入や経費の計算がややこしいので、確定申告の際かなり苦労することになってしまいます。また、税務調査で個人用口座だと事業用資金とプライベート資金を混同しているのでは、と疑われることもしばしです。
後になればなるほどめんどくさくなるので、なるべく早いタイミングで「事業用口座」を開設しておくことをおすすめします。
会計ソフトを準備
税理士に任せず、財務管理を自分で行うならば、「会計ソフト」を導入しましょう。
会計ソフトには種類があります。インストール型の会計ソフトを使うか、クラウド型の会計ソフトを使うかなど、会計ソフトを細かく比較してから選ぶことをおすすめします。
まとめ
年々多くなっている「フリーランスエンジニア」。
会社員よりも収入が増えるなど、多くのメリットがあります。しかし、いざフリーランスへの参画には、事前に様々な準備を行う必要があるのです。
フリーランスとして働くためには、どんな準備を、どんなタイミングで行うことになるのか。しっかりと把握してから、フリーランスとして働いてください。