エンジニアの転職は募集要項が9割

書類を見る笑顔の女性

いま転職活動を行っているエンジニアの皆さんは、当然転職活動を成功させるためにあれこれ手をつくしているはず。

今回も、そんなみなさんのために転職活動に役立つ知識をご紹介します。転職活動を進める上で役立つ知識は多いですが、今回は「面接前にその会社がいい会社かどうか見極める方法」を皆さんにお教えします。

転職活動は時間との戦いでもあります。無駄に時間を浪費しないためにも、良い会社か悪い会社か、事前にがんがん自分の基準で足切りしていきましょう。

転職で大事なのは事前の会社見極め

IT業界、中でもエンジニア業界は転職の機会が多い職種です。

自分が転職する場合だけでなく、友人・知人が転職するのを知る機会も多いのではないでしょうか? 例えば、そういったすでに転職している知人や友人の紹介で企業へ転職することもあるでしょう。紹介で転職を果たす時は、比較的転職先の企業とのミスマッチを防ぐことができます。なぜなら友人も、自分が働き辛いと思っている会社へ誘ってはこないはずだからです。また、紹介された企業への転職は、企業の採用率も高いというデータが出ています。

しかし紹介ではなく、転職エージェント経由や、転職サイト経由で転職活動を行う場合、数多くある企業から良い企業を数社絞り込む段階で、多くの時間と労力がかかってしまいます。

ここで大事になってくるのは、効率的に、良い企業と悪い企業を見極める手段です。

いい会社を見極めるためには募集要項をよく読め!

企業が書いた「募集要項」というのは、その会社が人材募集に対してどれくらい真剣か、そんな真剣さが表れています。

過去私は、多くの求人企業と転職したいエンジニアのマッチングを行ってきました。その中で感じたのは、転職を行ったエンジニアの満足度が高い企業というのは、「具体的で読みやすい求人票を書く」というものでした。

企業が求めているスキル、求めている人材の条件が具体的で、とてもわかりやすい。だからこそ、求職者側も理解を深めた状態で応募できる、結果的にミスマッチを防ぐことができる。

つまり、逆説的に言うと、「良い求人票を書く企業へ転職すれば、転職はうまくいく」ということです。

どんな求人票が良い求人票か

それでは具体的に、どんな求人票が良い求人票なのか。

良い求人票の特徴をいくつか説明します。とはいえ、細かい業種や職種で、この条件が当てはまららない場合もあります。あくまで、一般的なエンジニア向けの求人票のつもりで読んでください。

条件が具体的かどうか

求人票でよく見る表現として、

【必須スキル】
HTML、CSS、JavaScript言語の開発と運用

なんてものがありますが、これでは転職希望者側が不信感をいだきます。

求めるスキル条件に具体性がまったくないからです。この条件を見るだけで、会社側が求める人物像を自分でしっかり理解しているのか、読み取ることができます。

良い求人票なら、

【必須スキル】
HTML、CSS、JavaScript によるフロントエンドの開発と運用

というふうに書いてあるはず。この方が読みやすいですし、求める人物像がハッキリしています。

こんな当たり前のことができてない企業はたくさんあります。このくらいの基本的な事ができているだけで、その企業は割りとまともな方だと思って良いと思います。

条件の細分化がなされているか

求める条件が細分化されているかも重要です。

例えばこれ。

Ruby、JavaScript、DB設計ができること

求人票にこう書かれていると、単純に、

  • それぞれ、どれくらい何ができていればいいのか?
  • 例えば、 Ruby は Ruby on Rails とかフレームワークの経験は必要?
  • LL系の言語でMVCアーキテクチャ触ったことあれば大丈夫?

これくらいの疑問がすぐ出てきます。

良い求人に書いてあるとすれば、

– Ruby on Rails を利用した大規模開発経験
– React や Angular2 、 ES2015(ES6) を使ったフロントエンド開発経験
– MySQL によるデータベース設計と実装経験

こうして複数行に渡って、求めるスキルが細分化されているはず。

これくらい具体的に書いてくれている企業なら信頼できますよね。

開発環境の説明があるか

開発環境まで求人票に書いている企業は少ないかもしれませんが、開発側としては「実際にどんな環境で開発するのか知りたい」と思うはず。

企業が、求職者が求めるニーズを把握していれば、求人票にしっかりと開発環境を書いていてくれるはずです。エージェントのキャリアコンサルタントに相談すれば、企業の開発環境を調べてきてくれるかもしれませんが、求人票に記載されていないと意味がありません。

求人票には具体的に、

  • 開発言語
  • フレームワーク
  • ミドルウェア
  • インフラ
  • エディタ
  • 開発手法
  • 人数

など、細かく開発環境に書いてあると、その企業への信頼が厚くなりますよね。

専門用語は豊富か

求人票でよく見る募集要項に、
JavaScript の使用経験
というものがあります。こういう記述を読むたびに、もっと具体的なスキルを書いたほうが求職者の熱意も高くなるのに…と思います。例えば、
React と Redux などの Flux アーキテクチャを利用した JavaScript ライブラリの使用経験
このように書くと、ああ現場のエンジニアがしっかり求人票制作に携わっているな、と感じます。現場が採用活動に関わっている会社は、採用に対しての熱意を感じます。

求める人物像が具体的

いい求人票には、「どういう仕事をしてほしいか」「どんな人が会社にマッチするのか」を細かく書いてくれています。

求める人物像が多すぎても、求職者にプレッシャーを与えてしまいます。しかし求める人物像の条件が少なすぎても、企業がどんな人物を求めているのかまったく伝わりません。

求人票をみた求職者が、「自分でもやっていけそうか」がしっかり判断できるような書き方をしてくれている会社が、いい会社だと言えるでしょう。

会社の魅力が伝わるか

求人票によくあるのが、
弊社のサービスの開発をしていただきます
という記述です。

弊社のサービスと言われても、何をやってる会社なのか。そもそもなんでそのサービスを始めたのか。など、会社の魅力PRを書いてくれていない会社が多いです。

  • どんなサービスを提供しているのか
  • どうして人が足りていないのか
  • どういうフェーズのサービスなのか
  • 他社とは違う強みはどこにあるのか
  • エンジニアリング周りの強みは?面白さは?

こうした記述があると、求職者にとってイメージがしやすいですし、働き始めたあとのミスマッチも防ぐことができますよね。

求人側も、求職者に「選ばれる」という意識があるかどうか、それがここに表れます。

求人票に答えがある!流し読みはやめて!

いかがだったでしょうか。

求人票、募集要項を見れば、応募する企業選びで失敗しないということがわかってもらえたでしょうか。

わかりやすく言えば、求職者にとってイメージしやすく「具体的な条件を提示してくれている」求人票が、良い求人票だといえます。確かに求人票がわかりやすいだけで「良い企業だ」と判断するのは早いですし、実際に面接してみないとわからないことも多いです。

しかし、わかりにくい求人票を書く企業が、あまり良い企業ではないことは確かです。

実は軽くみられがちな「求人票」ですが、転職活動の第一歩である企業の選別基準として、頭に置いておいてもらえれば幸いです。